
深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】
沢木耕太郎
累計読者数6
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推定読了時間 約5時間7分
star総合評価 55/100
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この本について
最近、人との距離の取り方や、仕事のペース配分みたいな “正解のないこと” に疲れてくる時があります。慎重でいなきゃと思う一方で、本当はもう少し自由に動けたら…という気持ちもあって。その間でずっと揺れている感じです。 『深夜特急2 マレー半島・シンガポール』を読んでいて思ったのは、沢木耕太郎の旅は、その揺れ自体を抱えたまま進んでいるということでした。旅先での警戒心を少し緩めてみる話や、「急がなくてもいい」と霧が晴れるように気づく瞬間、文化の感情のズレに戸惑いながらも自分の見方を矯正していく過程。どれも大げさな教訓じゃないのに、日常の判断にそのまま持ち帰れる視点があるんです。 特に効いたのは、自分が「何かに属することで決まってしまう」ことを無意識に避けていた、という場面でした。逃げたくなる気持ちを否定せずに見つめ直していく感じが、こちらの後ろめたさまで少し軽くしてくれる。旅で好奇心が鈍ったのではなく、ただ街との相性だったという冷静さにも救われました。自分を責めすぎず、でも思考停止もしない、そのバランスが心地いいです。 日々の選択に息がつまっている人、理由のわからないモヤモヤを抱えたまま進んでいる人には、じわっと効いてくる一冊だと思います。
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出版社による紹介
香港・マカオに別れを告げてバンコクへと飛んだものの、どこをどう歩いても、バンコクの街も人々も、なぜか自分の中に響いてこない。“私”は香港で感じたあの熱気を期待しながら、鉄道でマレー半島を南下し、一路シンガポールへと向かった。途中、ペナンで娼婦の館に滞在し、女たちの屈託のない陽気さに巻き込まれたり、シンガポールの街をぶらつくうちに“私”はやっと気がつくのだった―。
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