
深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)
沢木耕太郎
新潮社 / 2020-07
累計読者数20
平均ハイライト数 4.9件/人
推定読了時間 約5時間26分
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 33%
この本について
なんとなく毎日が予定で埋まっていて、自由になりたいのに、いざ何もない時間ができると落ち着かなくなることがあります。自分の判断に自信が持てず、人を疑ってしまう自分にがっかりすることもあるし、「意味のある行動」を求めすぎて息が詰まることもあると思います。僕も同じで、その感覚をうまく言語化できないまま過ごしていました。 『深夜特急1 香港・マカオ』を読むと、そのモヤモヤに少し風が通る気がします。なにより印象的なのは、自由の捉え方が少しずつ変わっていくところです。予定がない日の頼りなさと、その裏にある解放感。言葉を一つ覚えるだけで世界が軽くなる感覚。「意味のないことをやりたい」という正直すぎる衝動。こういう小さな揺れが丁寧に書かれていて、自分の中にも同じ震えがあったのだと気づかされます。そして、人との出会いで自分の器が測られるような瞬間も、妙にリアルで刺さる。お金を持っている自分より、無一文の男のほうがよほど王者のようだったという場面には、価値観がひっくり返るような面白さがあります。 大げさに旅を煽る本ではなく、むしろ「心が騒ぐ方向にちょっと動いてみてもいい」と静かに背中を押してくれるような一冊です。日常の重力から少し離れてみたい人に刺さると思います。
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出版社による紹介
インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行ってみたい―。ある日そう思い立った26歳の“私”は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは、「大小」というサイコロ博奕に魅せられ、あわや...。一年以上にわたるユーラシア放浪の旅が今、幕を開けた。いざ、遠路二万キロ彼方のロンドンへ!
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