
現場で使える 決算書思考
川井 隆史
この本について
決算書って、見るたびに「数字はわかるけど、何を読み取ればいいのか結局よくわからない…」みたいなモヤモヤがつきまといますよね。自分もずっとそうで、在庫が増えているとか、売掛金が伸びているとか、事実は読めても“意味づけ”ができずに手が止まっていました。 この本が面白いのは、比率や指標をただ説明するんじゃなくて、「その動きが現場で何を示しているのか」に徹底的に寄り添ってくれるところです。例えば、棚卸資産が何日分かという話が出てきますが、そこで終わらず「動きが不自然なら過剰在庫の兆候」とか、「売上債権が急に伸びるのは架空売上のサインになり得る」とか、数字の裏にある“リアルな現場の匂い”まで踏み込んでくれる。監査報告や特別損失の読み方も、会社がどんなメッセージを出そうとしているのかまで触れていて、財務諸表が途端に人間味を帯びてきます。 読んでいて感じたのは、これは会計の勉強というより、「企業の動きを数字から観察するための道具」を手に入れる本なんだということです。低コスト経営をしている会社の使い方の癖や、研究開発費にどれだけ振り切っているのかなど、比率が“経営スタイルの違い”として立ち上がってくる感覚は、普段の仕事にもそのまま使えます。 決算書を“読まなきゃいけないもの”から、“読みたくなる情報源”に変えたい人に刺さると思います。自分みたいに、数字に苦手意識があるけど会社の動きは理解したい…というタイプには特にしっくり来る一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
読書の順序
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