
The Dawn of Everything: A New History of Humanity (English Edition)
David Graeber
Penguin UK / 2021-10-19
この本について
人と社会の「当たり前」がどうしてこうなったのか、ふと立ち止まるとよく分からなくなることがあります。努力すれば平等になれるのか、そもそも不平等って避けられないものなのか…。こういう問いって、考えるほど霧が濃くなる感じがして、僕もずっとモヤモヤしていました。 『The Dawn of Everything』は、その霧を一気に晴らすというより、まず「霧の正体」を見せてくれる本でした。例えば、人間は本能的に争う存在だという前提そのものが、近代の思想家によってつくられた物語にすぎないこと。あるいは、農耕が始まったら必ず格差が生まれる、という思い込みが実際の初期農耕社会には当てはまらなかったこと。さらに、重い障害を持つ人が1万年前のコミュニティで丁寧に支えられ、同じ仲間として扱われていたという話は、「人間らしさ」についての想像をやわらかく更新してくれました。 歴史を武器にしたい人というより、「今の社会の前提がしっくりこないまま生きてきた人」に刺さると思います。何かを断言する本ではなく、固定観念をゆっくり溶かしてくれるタイプの一冊でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの70%が集中しています。
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