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人事評価における絶対評価と相対評価: めぐる問題点の分析

人事評価における絶対評価と相対評価: めぐる問題点の分析

永井隆雄

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この本について

人事評価に関わっていると、「結局どこまでが上司の主観で、どこからが制度としての正しさなのか」がよく分からなくなることがあります。評価会議でのズレや、部下への説明のしにくさ、業績と努力の扱い方のバランス。そのあたりにモヤモヤを抱えている人には、本書の視点がかなり落ち着きをくれます。 読んでいて一番刺さったのは、絶対評価と相対評価を“どちらが正しいか”ではなく、“どこでどう使うと現実的か”という整理をしてくれるところです。実際、上司が見る場面は絶対評価にならざるを得ず、報酬を決める段階では相対評価が避けられない。その構造を丁寧に噛み砕いたうえで、序列法や一対比較法といった具体的な手法の長所と短所を、現場で起こりがちな問題とセットで示してくれるので、理屈と運用の橋渡しがしやすいんですよね。 もう一つ、この本が良いのは「評価だけで人を判断しきれない」という前提に立っているところです。努力度や習熟の捉え方、長期の業績が短期で見えづらい話、さらにはディレールのように“成果を出した人ほどつまずく落とし穴”まで扱っていて、評価を制度ではなく人の営みとして見せてくれます。だからこそ、配置や育成とどうつなげるかという視点がぶれません。 人事評価の運用に日々疲れている人ほど、静かに効く一冊だと思います。

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