
日本近代文学の起源 原本 (講談社文芸文庫)
柄谷行人
この本について
仕事でも日常でも、「自分が当たり前と思っている前提、ほんとは揺らいでるんじゃないか…」みたいな不安ってありませんか。言葉の使い方や“内面”の感じ方ですら、どこかで制度に流されている気がして、でも何をどう疑えばいいのかが分からない。僕もそこでもやついて、この本にたどり着きました。 柄谷行人がやっているのは、漱石や言文一致や「風景」といった一見文学的な話を通して、近代国家がどうやって“人間”や“内面”の形をつくってきたのかを具体的に示すことなんですね。読んでいて刺さったのは、漱石がまず疑ったのは英文学そのものではなく、英文学が“普遍”だとされていた配置のほうだという指摘でした。自分の違和感の正体は対象じゃなく、対象を意味あるものに見せている枠組みの方にあるのかもしれない、という気づきが生まれます。 さらに、言文一致や“風景”も、自然発生した感性ではなく、制度が言語や知覚のあり方を変えることで立ち上がったのだとわかると、「自分の感じ方もまた環境に育てられたものなんだ」と変に力が抜けます。無理に“本当の自分”を固定しようとするより、まず自分を形づくっている場そのものを見にいくほうが早いのかも、と。 こういう視点の転換は、抽象論じゃなくて、具体的な文学の細部から導かれているから腑に落ちやすいんです。前提ごと疑いたいけど何から触れればいいのか分からない人、あるいは「自分の内面ってどこまで自分のものなんだろう」と感じたことがある人には、とても静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要






