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日本近代文学の起源 原本 (講談社文芸文庫)

日本近代文学の起源 原本 (講談社文芸文庫)

柄谷行人

累計読者数5
平均ハイライト数 77件/人
推定読了時間 約5時間42分
star総合評価 71/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 33%

この本について

仕事でも日常でも、「自分が当たり前と思っている前提、ほんとは揺らいでるんじゃないか…」みたいな不安ってありませんか。言葉の使い方や“内面”の感じ方ですら、どこかで制度に流されている気がして、でも何をどう疑えばいいのかが分からない。僕もそこでもやついて、この本にたどり着きました。 柄谷行人がやっているのは、漱石や言文一致や「風景」といった一見文学的な話を通して、近代国家がどうやって“人間”や“内面”の形をつくってきたのかを具体的に示すことなんですね。読んでいて刺さったのは、漱石がまず疑ったのは英文学そのものではなく、英文学が“普遍”だとされていた配置のほうだという指摘でした。自分の違和感の正体は対象じゃなく、対象を意味あるものに見せている枠組みの方にあるのかもしれない、という気づきが生まれます。 さらに、言文一致や“風景”も、自然発生した感性ではなく、制度が言語や知覚のあり方を変えることで立ち上がったのだとわかると、「自分の感じ方もまた環境に育てられたものなんだ」と変に力が抜けます。無理に“本当の自分”を固定しようとするより、まず自分を形づくっている場そのものを見にいくほうが早いのかも、と。 こういう視点の転換は、抽象論じゃなくて、具体的な文学の細部から導かれているから腑に落ちやすいんです。前提ごと疑いたいけど何から触れればいいのか分からない人、あるいは「自分の内面ってどこまで自分のものなんだろう」と感じたことがある人には、とても静かに効いてくる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「歴史主義的普遍性」の基盤を大胆に覆す鋭い知性。新たな思考の視座を極めて丹念に布置・構築して行く、最も現代的な「知の震源」柄谷行人の鮮やかにして果敢な挑戦。名著『マルクスその可能性の中心』につづく柄谷思想の原点となる歴史的快著。
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