ヨムナビ
テスカトリポカ (角川書店単行本)

テスカトリポカ (角川書店単行本)

佐藤 究

KADOKAWA / 2024-06-13

累計読者数6
平均ハイライト数 8.2件/人
推定読了時間 約8時間35分
star総合評価 35/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

最近、人との距離感とか、自分の居場所について考えすぎてしまうことが多くて、ふと「何を拠りどころにして生きてるんだろう」と立ち止まる瞬間があります。日常はちゃんと続いているのに、奥のほうでは空気が抜けたみたいに空っぽなまま動いている感じ。こういう時に物語を読むと、自分の悩みとは全然違うはずなのに、なぜか深いところで響くことがあります。 『テスカトリポカ』の抜粋を見ていると、多くの人が惹かれていたのは「空虚さを抱えた人が、それでも生きる理由を探していく姿」でした。ルシアが望んだのは幸福ではなく、ただ“無になりたい”という感覚。そこに共鳴してしまうのは、心が少し疲れている時に特有の感覚だと思います。暴力や麻薬戦争の描写は激しいのに、人物たちの“虚しさ”や“どこにも行けなさ”は、日常を生きる自分たちの延長線上にあるように感じられます。 もうひとつ、この物語には「人は自分が望んだものに傷つけられる」という視点が何度も顔を出します。家族を失った者の復讐、安定を求めたはずの結婚が深める孤独、忘れようとした故郷が息子の誕生でよみがえる瞬間。逃げても戻ってきてしまう感情と向き合わされるところが、この本が強く刺さる理由なんだと思います。 世界のどこかで起きている極限の出来事を描いていながら、読んでいる自分の内部にも静かに踏み込んでくる本です。自分の内側の空洞に名前をつけられずにいる人にこそ刺さります。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

佐藤 究の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル! メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要