ヨムナビ
いのちの停車場 (幻冬舎文庫)

いのちの停車場 (幻冬舎文庫)

南杏子

幻冬舎 / 2021-04-08

累計読者数5
平均ハイライト数 11.4件/人
推定読了時間 約4時間36分
star総合評価 61/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 74%

この本について

家族の看病や介護について考えるとき、「どこまで延命を望むのが正しいのか」「本人の気持ちと家族の気持ちがズレたらどうしたらいいのか」といったモヤモヤが、頭のどこかにずっと残り続けることがあります。正解が分からないまま判断を迫られるあの感じ、僕も身近な人の入院が続いたときにずっと抱えていました。 『いのちの停車場』が刺さるのは、そうした“きれいごとでは割り切れない現場の揺れ”が丁寧に描かれているところだと思います。例えば、患者本人は延命を望まないのに家族が「できる限り」を願ってしまう場面や、在宅で看取る覚悟を持ちきれずに不安でいっぱいになる家族の心情。どれも、「実際に自分がその場にいたら同じように迷うだろうな」と思わされます。また、命には限界があるという事実を前に、医療者でさえ答えを見失いそうになる瞬間が出てくるのですが、その揺らぎを“弱さ”ではなく“人として自然なこと”として描いているのもこの作品のやさしさだと感じました。 読んだあとに少しだけ視点が変わるのは、「救えない場面があるからこそ、どう支えるかが大事になる」という静かな気づきが積み上がっていくからです。家族の負担をどう減らすか、患者の小さな楽しみをどう守るか、そして何より、看取る側が自分を責めすぎないために何ができるか。この本は、派手な答えではなく、そうした現実的な行動のヒントをそっと置いてくれます。 身近な人の介護や最期について、「正しさよりも後悔しない選択をしたい」と思っている人に特に届く一冊です。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

南杏子の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

東京の救命救急センターで働いていた、六十二歳の医師・咲和子は、故郷の金沢に戻り「まほろば診療所」で訪問診療医になる。命を送る現場は戸惑う事ばかりだが、老老介護、四肢麻痺のIT社長、小児癌の少女......様々な涙や喜びを通して在宅医療を学んでいく。一方、家庭では、脳卒中後疼痛に苦しむ父親から積極的安楽死を強く望まれ......。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要