
透析を止めた日
堀川惠子
講談社 / 2024-11-14
累計読者数8
平均ハイライト数 10.4件/人
推定読了時間 約4時間24分
star総合評価 62/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 73%
この本について
医療の話題って、自分ごとに引き寄せようとしてもどこか遠く感じてしまうことがありますよね。でも身近な人の体調が揺らいだ瞬間に、急に「この社会って本当に寄り添ってくれるのか?」みたいな不安が押し寄せる。私もそういう場面で言葉にできないモヤモヤを抱えることが多いです。 『透析を止めた日』は、まさにそのモヤモヤの正体を静かに突き出してきます。終末期の痛みを前にして半日以上、誰も動けなかった医療現場。治療を続けたいだけの人が、医師のひと言で「死ね」と言われたように感じてしまう現実。延命措置と“すべての医療を外すこと”が混同される場面。どれもニュースで聞くよりずっと重く、でも目をそらしきれない具体性があります。読んでいると、患者ではなく「制度の都合」が最優先される瞬間ってこういう形で起きるんだ、と腹の底が冷える感覚になります。 ただ、この本は絶望を並べるだけではありません。妻である著者が、痛みに耐える夫と向き合いながら、「助ける側が救われてもいる」という往還を描く部分があって、そこで初めて人が支え合うことの質量みたいなものが立ち上がってくる。死を語りながら、生きることの見え方が変わる。私自身、日常が少し違う温度で感じられるようになりました。 医療に過度な正しさを求めたいわけじゃないけれど、「人が最後まで人として扱われるってどういうことだろう」と考えたい人には特に刺さる一冊です。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
「私たちは必死に生きた。しかし、どう死ねばよいのか、それが分からなかった」 なぜ、透析患者は「安らかな死」を迎えることができないのか? どうして、がん患者以外は「緩和ケア」を受けることさえできないのか? 10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断をした夫。 その壮絶な最期を看取った著者が、自らの体験と、徹底した取材で記す、慟哭の医療ノンフィクション! 解説 日本腎臓学会理事長・南学正臣(東京大学腎臓内分泌内科教授) <序章>より 「夫の全身状態が悪化し、命綱であった透析を維持することができなくなり始めたとき、 どう対処すればいいのか途方に暮れた。 医師に問うても、答えは返ってこない。 私たちには、どんな苦痛を伴おうとも、たとえ本人の意識がなくなろうとも、 とことん透析を回し続ける道しか示されなかった。 そして60歳と3ヵ月、人生最後の数日に人生最大の苦しみを味わうことになった。 それは、本当に避けられぬ苦痛だったか、今も少なからぬ疑問を抱いている。 なぜ、膨大に存在するはずの透析患者の終末期のデータが、死の臨床に生かされていないのか。 なぜ、矛盾だらけの医療制度を誰も変えようとしないのか。 医療とは、いったい誰のためのものなのか」
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要





