
新型格差社会 (朝日新書)
山田 昌弘
株式会社朝日新聞出版 / 2021-04-13
この本について
気づくと「なんでこんなに息苦しいんだろう」と思う瞬間がありませんか。仕事の先行きも、家族との距離感も、自分ではどうにもできないズレがじわっと積み重なっていく感じ。自分だけの問題じゃないと頭では分かっていても、正体がつかめないまま不安だけが残る。僕自身、この本を読むまではそのモヤモヤの正体をうまく説明できませんでした。 『新型格差社会』は、お金の話だけで格差を語らないところが救いでした。愛情の配分、夫婦の関係、承認の得にくさ、そして「幸福のつくり方」そのものが時代とともに形を変えているという視点をもらえるのが大きかったです。例えば、仲がいい夫婦と仲が悪い夫婦の差が広がっている背景や、出生数の減少が家庭の不安とどうつながっているのか、生活者の感覚で読める形に落とし込まれています。また、承認を自分で取りにいかないと満たされにくい近代社会の構造を説明されると、日々感じていた焦りの理由がすっと整理されました。 さらに、自分が育ってきた環境や、どんな価値観の中で人生を組み立てようとしているのかを考えるきっかけにもなります。戦後型家族の前提が崩れているのに、心のどこかでまだそのモデルに縛られていたことに気づいて、少し肩の力が抜けました。格差の話と聞くと重たく感じますが、実際には「自分の置かれている状況を言語化してくれる本」という位置づけに近いです。 今の生活にうっすらとした不安が続いている人、特に家族や働き方に迷いがある人には静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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