
底辺への競争 格差放置社会ニッポンの末路 (朝日新書)
山田 昌弘
株式会社朝日新聞出版 / 2017-10-13
この本について
「このまま歳を重ねたら、どんな生活になるんだろう」と、ぼんやり不安になる瞬間ってありますよね。仕事は続けているけど将来の収入は読み切れないし、結婚や住まいのことも昔みたいな“普通のルート”が通用しない感じがある。頑張りが足りないと言われればそれまでだけれど、自分だけの問題じゃない気もする。その正体がつかめず、長いことモヤモヤしていました。 この本は、まさにその「正体」を言語化してくれました。とくに刺さったのは、いまのアラフォー世代が“格差の最初の当事者”として、若いころから収入・家族形成・働き方のリスクを押し付けられてきたという視点です。ここを理解すると、「自分の努力不足」という単純化からいったん距離が置けます。さらに、40歳前後で就業や家族状況にレバレッジがかかるという話も現実的で、じゃあ自分は何を選び、どこで踏ん張るのかが見えやすくなりました。女性活躍や雇用改善の話も、キレイごとではなく「活躍すれば格差も広がる」という冷静な整理が入っていて、妙に納得します。 将来の悲観を煽る本ではなく、いまの日本で起きている“地盤の変化”を、過度にドラマ化せずに描いてくれます。読み終わったあと、自分の生活のどこに構造的な落とし穴がありそうか、逆にどこが強みになりうるかを静かに考えられました。 とくに、将来の暮らしに対する漠然とした不安を「何が原因なのか」から知りたい人に刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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