
「倫理の問題」とは何か~メタ倫理学から考える~ (光文社新書)
佐藤岳詩
光文社 / 2021-04
累計読者数51
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推定読了時間 約7時間22分
star総合評価 53/100
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この本について
「これって正しい選択なんだろうか」とか「自分の判断ってどこまでコントロールできてるんだろう」とか、日常の小さな場面で足が止まることがあります。しかも倫理っぽい話になると、正解があるようで実はよく分からないまま、なんとなく“良さそう”な方向へ流されてしまう。僕自身、このあたりのモヤモヤがずっと残っていました。 この本が面白いのは、倫理を「正しい答え探し」からいったん切り離して、そもそも私たちが何を基準に悩んでいるのかを四つの視点に分けて整理してくれるところです。今の自分が大事だと思っているものを守りたいのか、将来の理想像に近づきたいのか、意図の質を気にしているのか、それとも世界の見方そのものを整えたいのか。自分がどの基準でつまずいているのかが分かると、悩みの形がはっきりしてくるんです。 もう一つ助かったのは、「正解」にこだわりすぎる必要はないという視点でした。人間はそもそも脆くて不確かで、だからこそ他者との合意や対話でなんとかやっていくしかない。その前提を受け入れると、判断そのもののプレッシャーが少し軽くなります。倫理が急に壮大なものではなく、自分の生活に接地したテーマとして感じられるようになりました。 自分の価値判断にいつも自信が持てない人、特に「どれが正しいのか」より「なぜ迷うのか」を知りたい人には刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
それは良いことか、悪いことか。これは正義か、不正義か―。倫理の問いは、ちょっとしたひっかかりから、大切な日常がゆらいだときに現れる。コロナ禍において、善や悪や正義で他人の行動を断じるケースが多発したが、私たちの多くは「そもそも倫理とは何なのか」という前提をきちんと理解していない。「やってはいけないこと」と「やってもいいこと」、「良いこと」と「悪いこと」を、私たちはどうやって区別しているのか。個々の倫理的な問題に答えを出す前に、「倫理の問題にどう向き合えばいいのか」を問い直す必要がある。本書では倫理学者である著者が、現代西洋倫理学のさまざまな立場を通じて、メタ的視点から「倫理」について考えていく。自分と他人、そして世界の眺め方が変わる、メタ倫理学の入門書。
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