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ペスト (光文社古典新訳文庫)

ペスト (光文社古典新訳文庫)

カミュ and 中条 省平

累計読者数7
平均ハイライト数 17.4件/人
推定読了時間 約10時間34分
star総合評価 41/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

最近、先のことを考えるだけで気持ちがざわつく人、多いと思います。未来を思い描くのが怖いのに、かといって今に集中しようとしても落ち着かない。自分だけが構え方を間違えているような、あの妙な心細さです。僕も同じで、何かが起きた時に「もっとちゃんと備えておけばよかった」と後悔するばかりでした。 『ペスト』を読むと、その感覚が少し別の角度から見えてきます。抜粋を読んでいると、「天災は自分には起きないと思いたい気持ち」「備えるのが面倒でつい目をそらす癖」「怖い未来を避けようとして、むしろ自分を狭めてしまうこと」…このあたりに反応している方が多いんじゃないでしょうか。カミュが描くのは、特別な誰かの崩壊ではなく、僕らが普段やっている“考えないふり”の行き着く先なんですよね。 とはいえ、この本は絶望を広げる話ではありません。リュー医師のように、状況に振り回されながらも「毎日の仕事にだけは向き合う」ことで保てるものがある。その姿が、自分の生活にも重ねやすいんです。未来を勝手に悪夢扱いしないこと。逆に、希望をごまかしの道具にしないこと。その中間で呼吸する方法が、淡々とした描写の中に残っている気がします。 自分の不安の正体を言語化できずにいる人に静かに刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

一三四七年秋、世界の終焉を告げる船がシチリアに辿り着いた―中世・欧州人口の三分の一を奪った史上最悪の感染症に人びとはどう対応したのか。免疫をつけるため汚物の悪臭を吸ったり、半裸になって自らを鞭打ったり...同時代人の書簡や年代記をもとに、極限状態の人間模様から公衆衛生、予防医学の見直しまで豊富なエピソードで語る。
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