
UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論
藤井 保文, 小城 崇, and 佐藤 駿
日経BP / 2021-09-17
累計読者数15
平均ハイライト数 59.1件/人
推定読了時間 約5時間12分
star総合評価 75/100
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この本について
仕事でUXまわりを考えていると、「インタビューしても核心に触れない」「アイデアが散らかる」「結局どこから手をつければいいのか分からない」みたいなモヤモヤが続きませんか。自分もずっとその沼にいました。結局、ユーザーの心理を深掘りするだけでは限界があって、状況や文脈のほうが行動を左右することのほうが多いんですよね。 この本は、そんな行き詰まりを“具体的にどう乗り越えるか”を教えてくれます。たとえば、ユーザーの「不自由や貧しさを感じる瞬間」をそのまま観察する、という視点はかなり効きました。分析を無理に深めるより、まずは現場で起きている瞬間を見つけるほうが前に進む。さらに、ペインポイントと単なる不満(ラッキングポイント)を分けて考えることで、改善の優先順位が自然と整理されます。そしてもう一つ、この本が面白いのは、トップダウンとボトムアップの両輪でUXを育てるという考え方です。部分の改善を積み重ねつつ、同時にジャーニーの全体像も磨いていく。その往復に腹落ちしたのは久しぶりでした。 表面的なUXの議論に飽きてきた人、現場のリアルと理論のギャップに悩んでいる人には特に刺さると思います。自分も読みながら「ああ、ここで立ち止まってたんだな」と何度も思い当たりました。
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出版社による紹介
すべてがオンラインになる「アフターデジタル」の世界では、産業構造が大きく変わり、従来支配的な地位にあった企業がそうではなくなってしまいます。大企業にとっては大きな変革の必要を迫られる危機であり、同時に新たなステージに上がる機会とも言えます。著者の前著『アフターデジタル』『アフターデジタル2』にはビジョンや思想が語られていますが、実践するには具体的な方法論が必要です。それが本書で解説する「UXグロースモデル」です。 「アフターデジタル」という言葉を打ち出したビービット社内で使われている手法をまとめたもので、前著を読んで「危機感を抱いたが、どのようにすればいいのか分からなかった」という読者にとっては待望の本といえます。 中心にあるのは「UX」です。本書でいう「UX」とはデザインやアプリの使いやすさに留まらず、価値やビジョンをどのような体験で包括的に具現化するのかという意味であり、方法論の名称に使われるほど重要です。 また、方法論の前提として、「新たなユーザー理解」が説明されています。これは、人の購買行動などを理解する考え方を指し、「従来の考え方は間違っていたのではないか」と主張しています。これまで疑問を抱くことなく採用されていた「心理探究型」を「メカニズム解明型」に変えるべきであるという主張ですが、ただの主張ではなく論理的な説明になっているため、ここだけでも本書を読む価値があります。 アフターデジタル「初の実践書」である本書が多くの企業でバイブルのように使われたなら、デジタルビジネスで出遅れた日本企業の立ち位置が変わるかもしれない。そんな期待を抱かせる1冊です。
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