
企業の「成長の壁」を突破する改革 顧客起点の経営
西口 一希
日経BP / 2022-06-25
この本について
売上は伸びているはずなのに、なぜか不安が残る。数字は追えているけれど、顧客の心の動きだけはいつも霧の中、という感覚が僕にもあります。値引きで数字を作っても、それが未来の前倒しなのか、新しい価値として届いているのか分からないまま進むのって、けっこう怖いんですよね。 この本は、その「顧客心理がブラックボックスになっている状態」をほどいてくれます。特別なツールの話ではなく、まず自分たちが相手にしている市場全体をどう定義するか、顧客の心理と行動をどう時系列で捉えるか、といった“土台”を整えてくれる一冊です。たとえば、同じ既存顧客でも、競合を知らないから使い続けている人と、家族の都合で選んでいる人とでは、離反の理由も対策もまったく違う。この当たり前を、事業全体で見える形にしておく重要性が腑に落ちました。 個人的に刺さったのは、「顧客を5つに分ける」話よりも、その背景にある“顧客の変化を前提に経営する姿勢”です。昨日3人だった顧客が、心理の変化ひとつで今日一人に減る。その現実を見たうえで、どこに投資し、どの便益を磨くのかがようやく判断できる。組織の縦割りで足並みが揃わないときにも、この視点は効きます。 プロダクトを磨けば売れるはずだと思いながら、どこに手をつけるべきか迷っている人ほど刺さる本です。経営とかマーケの専門家でなくても、日々の判断が少しクリアになる感覚があると思います。
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ハイライト密度
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