ヨムナビ
牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って (小学館文庫)

牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って (小学館文庫)

三浦英之

小学館 / 2021-12-12

累計読者数6
平均ハイライト数 3.5件/人
推定読了時間 約2時間49分
star総合評価 41/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

ときどき、自分が日々の仕事や生活のことで手一杯になって、世界のどこかで起きている「大きな問題」に目を向ける余裕がなくなることがあります。でも、その無関心の裏に、自分もどこかで加担してしまっているかもしれない……そんなモヤモヤを抱える人は少なくないと思います。 三浦英之さんの『牙』は、まさにその“知らないふり”を揺さぶってくる本でした。読者が保存している抜粋を見ると、心を動かしているのは「構造の複雑さ」と「自分の立場とのつながり」だと思います。密猟と闇取引だけではなく、政治家、役人、野生保護団体、そして日本の過去の政策まで連なっていること。それが遠い国の話では終わらないという感覚に刺さっているはずです。 この本が効くところは、まず“誰が悪いか”という単純化を拒む姿勢です。登場する人たちの事情や苦しさが描かれることで、正義と悪の線引きが一気に揺らぎます。次に、象牙の価値と観光収入の比較のように、数字で現実をつきつけてくる点。感情だけではなく、構造の理解にまで踏み込めます。そして何より、現地で踏ん張る人たちの声を通して「行動できる範囲での責任」を考えざるを得なくなることです。劇的な変化ではなく、まず“知ること”の重さが静かに迫ってきます。 自分の生活と世界の問題がどこかでつながっている気がするけれど、どう向き合えばいいか分からない人に刺さる一冊です。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

三浦英之の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

アフリカゾウ虐殺の「真犯人」は誰だ!? 年間3万頭以上のアフリカゾウが、牙を抉り取られて虐殺されている。 象牙の密猟組織の凄惨な犯行により、野生のゾウは今後十数年以内に地球上から姿を消してしまうと言われる。 元アフリカ特派員の筆者は、国際密猟組織に迫る取材を始める。 そこでぶち当たったのは、密猟で動くカネが過激派テロリストの資金源になっている実態、背後に蠢く中国の巨大な影だった。 そして問題は、象牙の印鑑を重宝する私たち日本人へと繋がっていく。 密猟組織のドン、過激派テロリスト、中国大使館員、日本の象牙業者。 虐殺の「真犯人」とは誰なのか――。 第25回「小学館ノンフィクション大賞」受賞作。 ◎高野秀行(ノンフィクション作家) 「ショッキングな現実が勢いある筆致で描かれ、『ザ・ノンフィクション』の醍醐味がある」 ◎古市憲寿(社会学者) 「実は日本が加害者だった? ゾウと我々の意外な関係性が明らかになる」 ◎三浦しをん(作家) 「私は、今後も象牙の印鑑は絶対作らないぞと決意した」 (底本 2021年12月発行作品) ※この作品は単行本版『牙 ~アフリカゾウの「密猟組織」を追って~』として配信されていた作品の文庫本版です。 ※この作品はカラーが含まれます。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要