
売春島「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ
高木瑞穂
彩図社 / 2020-01-09
累計読者数5
平均ハイライト数 5.2件/人
推定読了時間 約3時間53分
star総合評価 42/100
start序盤集中型
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この本について
仕事でも人生でも、「自分の立っている場所がどれだけ歪んでいるのか、実はよく分かっていない気がする」ときがあります。表に見えている関係やお金の流れだけで判断してしまって、裏で何が起きているのかまでは想像しきれない。そんなモヤモヤを抱えたまま動くと、あとで足をすくわれることがあるんですよね。 『売春島「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ』を読んで刺さったのは、まさにその“見えていない裏側”がえぐるように描かれているところでした。読者の方が保存されていた抜粋も、スナック形態の置屋や一○万の元金が三億のビルに化ける話など、金と人間関係がどう変質していくかに引っかかっていたように感じます。島の実態そのものより、そこに関わった人がどう搾取され、どう依存し、どう抜け出せなくなるのか。その構造が生々しくて、自分の日常に置き換えると「知らない間に似た力学に巻き込まれてないか?」と考えさせられました。 この本が効くのは、派手な告発や刺激ではなく、普通の生活でも起こりうる“関係の歪み”の見え方が少し変わるところだと思います。お金の貸し借りで立場が決まっていく感じとか、断続的に関わり続けてしまう人の弱さとか、そういう部分が他人事ではなくなる。きれいごとじゃない実例に触れると、自分の判断基準をいったん立ち止まって見直す余裕が生まれます。 「人の裏側の動きに敏感になりたい人」にとって、これは静かに効いてくる一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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出版社による紹介
【ベストセラーノンフィクションの文庫化】文庫化に際して、渡鹿野島を凋落に導いた重要人物「Y藤」の消息を追記。渡鹿野島の歴史のすべてが明らかになる! “売春島”。三重県志摩市東部の入り組んだ的矢湾に浮かぶ、人口わずか200人ほどの離島、周囲約7キロの小さな渡鹿野島を、人はそう呼ぶ。島内のあちこちに置屋が立ち並び、島民全ての生活が売春で成り立っているとされる、現代ニッポンの桃源郷だ。 この島にはまことしやかに囁かれるさまざまな噂がある。 「警察や取材者を遠ざけるため客は、みな監視されている」「写真を取ることも許されない」「島から泳いで逃げようとした売春婦がいる」「内偵調査に訪れた警察官が、懐柔されて置屋のマスターになった」「売春の実態を調べていた女性ライターが失踪した」…… しかし、時代の流れに取り残されたこの島は現在疲弊し、凋落の一途を辿っている。 本書ではルポライターの著者が、島の歴史から売春産業の成り立ち、隆盛、そして衰退までを執念の取材によって解き明かしていく。伝説の売春島はどのようにして生まれ、どのような歴史を歩んできたのか? 人身売買ブローカー、置屋経営者、売春婦、行政関係者などの当事者から伝説の真実が明かされる!
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