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サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~ (小学館文庫)

サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~ (小学館文庫)

鈴木智彦

小学館 / 2018-10-16

累計読者数18
平均ハイライト数 9.2件/人
推定読了時間 約3時間23分
star総合評価 53/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 34%

この本について

仕事でも日常でも、「自分の見えている世界って、ほんとうに全体の一部にすぎないんだよな…」と実感する瞬間があります。表からは絶対に見えない力関係とか、空気の流れとか、誰が得して誰が損しているのかとか。分かったつもりになっている自分にモヤッとすることが増えてきました。 『サカナとヤクザ』を読むと、その“見えていない部分”が一気に裏返る感じがあります。魚河岸がはみ出し者の受け皿だったり、密漁アワビが普通の流通に紛れ込んでいたり、暴力団が漁協や市場のインフラに深く入り込んでいたり。普段は「どこにも書いていない」部分が、当事者の言葉で次々に明らかになっていきます。自分の感覚だけでは到底たどり着けない現実が、こんなにも日常のすぐ隣にあるのかと驚かされました。 特に刺さったのは、誰もがそれぞれの“事情”で動いていて、そこに善も悪もきれいに分かれるわけじゃないというところです。密漁団が漁師に気を遣ったり、ヤクザが副業として機能していたり、逃げ場を失った人の働き口になっていたり。一面的な悪の物語じゃない分、読みながら何度も価値観を揺さぶられました。 表と裏の境界に興味がある人、仕事で「背景を読む力」を鍛えたい人には特に刺さると思います。派手さはないけれど、読み終えると自分の世界の“奥行き”が一段増えるような一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

築地市場から密漁団まで、決死の潜入ルポ! アワビもウナギもカニも、日本人の口にしている大多数が実は密漁品であり、その密漁ビジネスは、暴力団の巨大な資金源となっている。その実態を突き止めるため、築地市場への潜入労働をはじめ、北海道から九州、台湾、香港まで、著者は突撃取材を敢行する。豊洲市場がスタートするいま、日本の食品業界最大のタブーに迫る衝撃のルポである。 〈密漁を求めて全国を、時に海外を回り、結果、2013年から丸5年取材することになってしまった。公然の秘密とされながら、これまでその詳細が報道されたことはほとんどなく、取材はまるでアドベンチャー・ツアーだった。 ライター仕事の醍醐味は人外魔境に突っ込み、目の前に広がる光景を切り取ってくることにある。そんな場所が生活のごく身近に、ほぼ手つかずの状態で残っていたのだ。加えて我々は毎日、そこから送られてくる海の幸を食べて暮らしている。暴力団はマスコミがいうほど闇ではないが、暴力団と我々の懸隔を架橋するものが海産物だとは思わなかった。 ようこそ、21世紀の日本に残る最後の秘境へ――。〉(「はじめに」より)
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