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サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

鈴木智彦

小学館 / 2018-10-16

累計読者数4
平均ハイライト数 27.8件/人
推定読了時間 約3時間23分
star総合評価 67/100
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この本について

仕事でも生活でも、「表からは見えない構造って、どれくらい自分の判断に影響してるんだろう」と思うことがあります。誰が得して、誰が泣いて、どこで線がねじれているのか。分からないまま流されている感じが続くと、足元の感覚がぼやけてくるんですよね。 『サカナとヤクザ』は、密漁という一見「自分とは無関係そうな世界」を追っているんですが、読んでいると、社会の裏側の力学がそのまま縮図として現れていることに気づきます。昔の密漁者が漁師に迷惑をかけないよう気を遣っていたのに、今は「短期で荒稼ぎ」へ傾く流れ。海保やダイビングショップが双方に情報を渡さざるを得ない曖昧な関係。暴力団を利用する市民や官僚が存在し、誰か一人を悪者にして済む話ではない複雑さ。こういう描写に惹かれた人は、たぶん世界の“線引きの曖昧さ”に日々モヤモヤしているはずです。 読み進めて気づくのは、善悪の話ではなく、「人はどうやって自分の立場を正当化するのか」という視点の変化です。北方領土を失った根室の人々が越境漁を“大義”と感じる空気や、押収された道具を密漁団が買い戻していたという現実の滑稽さ。資源管理ひとつ取っても、データが揃わないまま消費者が判断を迫られるウナギの話が象徴的で、きれいな答えがない世界でどう立つかを考えさせられます。 社会の裏側を知りたいというより、「曖昧なままの世界で自分のモノサシを持ちたい人」に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

築地市場から密漁団まで、決死の潜入ルポ! アワビもウナギもカニも、日本人の口にしている大多数が実は密漁品であり、その密漁ビジネスは、暴力団の巨大な資金源となっている。その実態を突き止めるため、築地市場への潜入労働をはじめ、北海道から九州、台湾、香港まで、著者は突撃取材を敢行する。豊洲市場がスタートするいま、日本の食品業界最大のタブーに迫る衝撃のルポである。 〈密漁を求めて全国を、時に海外を回り、結果、2013年から丸5年取材することになってしまった。公然の秘密とされながら、これまでその詳細が報道されたことはほとんどなく、取材はまるでアドベンチャー・ツアーだった。 ライター仕事の醍醐味は人外魔境に突っ込み、目の前に広がる光景を切り取ってくることにある。そんな場所が生活のごく身近に、ほぼ手つかずの状態で残っていたのだ。加えて我々は毎日、そこから送られてくる海の幸を食べて暮らしている。暴力団はマスコミがいうほど闇ではないが、暴力団と我々の懸隔を架橋するものが海産物だとは思わなかった。 ようこそ、21世紀の日本に残る最後の秘境へ――。〉(「はじめに」より)
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