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文藝春秋2022年9月号[雑誌]

文藝春秋2022年9月号[雑誌]

藤原正彦, 船橋洋一, 塩野七生, 三浦しをん, 西川美和, 保坂正康, 佐藤優, 鹿島茂, 清武英利, and 京極夏彦

累計読者数4
平均ハイライト数 31.5件/人
star総合評価 78/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 90%

この本について

仕事でもプライベートでも、人との距離感にモヤッとする瞬間ってありますよね。あの人はなぜか得しているように見える、とか、同じように頑張っているはずなのに自分ばかり損な役回りだな、とか。頭では割り切れるはずなのに、感情だけが処理しきれないまま残る、あの感じです。 この文藝春秋の特集小説は、そのモヤモヤを説明ではなく“場面”で見せてきます。強いか弱いかで勝敗がつく職場の空気や、みんなが「分かっている」ふりをして支え合っている関係、そして本人すら気づけていない自己愛がにじむ行動。どれも大げさなドラマではなく、日常のちょっとした会話や仕草を積み重ねることで、気づいたら自分のことを読んでいるような感覚になります。弱い方が勝つ試合の不思議さとか、送別会を断るときの罪悪感とか、具体的すぎて笑えないところが多いです。 特に、芦川さんと二谷さんの距離の描き方が抜群で、作者が冷たくも優しい視線で二人を見ているのが伝わってきます。複数の視点があるからこそ、人間関係が立体的に浮かび上がって、読んでいる自分自身のクセや立ち回りまで見えてくる。正しさじゃなく、弱さや居場所の話なんだなと腑に落ちる瞬間がありました。 人間関係に「説明のつかないしんどさ」を抱えている人には、かなり刺さると思います。

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