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死にがいを求めて生きているの (中公文庫)

死にがいを求めて生きているの (中公文庫)

朝井リョウ

幻冬舎 / 2022-10-21

累計読者数13
平均ハイライト数 39.1件/人
star総合評価 78/100
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この本について

生きがいとか、人生の価値とか、そういう大きい言葉に向き合うつもりなんてなかったのに、気づいたら比べてしまって落ち込む日ってありますよね。誰かの結婚報告や、仕事での活躍の話を聞くだけで、自分が取り残されている気がしてしまう。別に張り合いたいわけじゃないのに、勝手に比較が始まって、理由もなく胸だけ重くなるあの感じです。 『死にがいを求めて生きているの』は、その「勝手に始まる比較」や「自分で自分をジャッジしてしまう地獄」を、真正面から描いています。きれいごとを振りかざすんじゃなくて、一度絶望ごと飲み込むような視点をくれるのが、この本の不思議な効き方です。たとえば、自分の価値がわからなくなったとき、世界に参加するしかない不器用さを抱えたまま、それでも歩き続けている他の誰かの姿が、少しだけ呼吸を軽くしてくれる。あるいは、誰かを救う前にまず「自分を否定し続ける作業をやめる」ことの難しさと尊さを、静かに認めてくれる。 読んでいると、世界はひとつの塊じゃなくて、同じ集団の中にも濃淡があって、自分もそのグラデーションのどこかにいるだけなんだと思えてきます。生きがいを無理に見つける物語ではなく、脱落できない世界で、それでも自分のスピードで生きようとしている人の記録です。 「何も成し遂げていない気がして苦しい人」に、そっと届く本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しい―― 「お前は、価値のある人間なの?」 朝井リョウが放つ、〝平成〟を生きる若者たちが背負った自滅と祈りの物語 植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介。 二人の間に横たわる〝歪な真実〟とは? 毎日の繰り返しに倦んだ看護士、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年ディレクター。 交わるはずのない点と点が、智也と雄介をなぞる線になるとき、 目隠しをされた〝平成〟という時代の闇が露わになる。 今を生きる人すべてが向き合わざるを得ない、自滅と祈りの物語。

目次

健やかな論理 流転 七分二十四秒めへ 風が吹いたとて そんなの痛いに決まってる 籤
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