
黄金宮Ⅰ 勃起仏編・裏密編 (徳間文庫)
夢枕獏
徳間書店 / 202304
累計読者数3
平均ハイライト数 5件/人
star総合評価 45/100
trending_up後半加速型
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この本について
仕事でも日常でも、目の前のことが「これって本質的に何なんだろう」と急に分からなくなる時があります。決断しなきゃいけないのに、どれも仮のものに見えてしまうというか。自分が大事にしているはずのものが、時間のスケールを変えるだけで一気に揺らぐあの感覚です。 夢枕獏さんの『黄金宮Ⅰ』は、物語の中にいきなり“色即是空”や“空即是色”が差し込まれてきて、読んでいるこちら側の視点をゆっくりずらしてきます。特に、「椅子は椅子として存在しているようで、その実体は仮でしかない」という説明が、妙に日々の判断に重なるんですよね。仕事で固いと思っていたルールも、人付き合いの距離感も、その時たまたまそう組み上がっているだけの“形”にすぎないのかもしれない、と気づかされます。かといって虚無に落とすわけではなく、「形が必要な瞬間もある」という空即是色の視点が、今やっていることに適度な距離と現実味をくれる感じがあります。 物語としても十分面白いのに、読み終えると「自分は何を絶対だと思いこんでいたんだろう」とふっと肩の力が抜ける本です。日々の判断に迷いがちな人ほど、こういう哲学が物語に溶け込んでいる作品が効くんじゃないかと思います。 こんな人に刺さると思います。 “決めつけずに考える余白がほしい人”。
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目次
勃起仏編・裏密編
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