
DXを成功に導くマスターデータマネジメント データ資産を管理する実践的な知識とプロセス43
データ総研 and 伊藤 洋一
翔泳社 / 2024-01-26
この本について
業務ごとにマスターの粒度が違ったり、部門ごとに“正しいデータ”の基準が食い違ったりして、どこから手をつければいいのか分からないまま時間だけが過ぎていくこと、けっこうあると思います。自分も「データを整えればDXが進む」と聞きながら、実際の現場では概念のズレや責任範囲の曖昧さに足を取られ続けていました。 この本が助けになるのは、理想論ではなく“組織のリアル”を前提に話が進むところです。たとえば、マスターの粒度が業務の役割に引きずられていないかを現場と確認する視点や、どの項目が別コードを採番すべき境界なのかを丁寧に見極める姿勢。さらに、属人的になりがちな判断に対して標準化で差を埋めるという割り切り方も、実務で腹落ちしやすいと思います。データオーナーの置き方や、値と現実世界の乖離を防ぐためにどれだけ“社内の認識合わせ”が重要なのかなど、現場でよくつまずく点が立体的に語られているのがありがたいところでした。 特に、60点の人を増やすより100点の人を一人育てるという考え方は、結局MDMは“文化づくり”なんだと実感させられる内容です。システムより前に、概念をそろえ、人の判断のばらつきをどう抑えるか。そこに向き合いたい人にしっくり来るはずです。 マスター整備が“やった感”で終わりがちな状態から抜けたい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
読書の順序
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