
多元世界に向けたデザイン ラディカルな相互依存性、自治と自律、そして複数の世界をつくること
アルトゥーロ・エスコバル, 水野 大二郎(監修), 水内 智英(監修), 森田 敦郎(監修), 神崎 隼人(監修), 増井 エドワード, 緒方 胤浩, 奥田 宥聡, 小野里 琢久, ハフマン 恵真, 林 佑樹, and 宮本 瑞基
この本について
最近、「自分がやっている仕事って、結局いまの枠組みの中で微調整しているだけじゃないか」と感じる瞬間が増えました。社会や組織の前提そのものに違和感があるのに、日々のプロジェクトはその前提を前提のまま扱わざるを得ない。あの窮屈さに、どう向き合えばいいのかずっと迷っていました。 この本は、その違和感を無理に飲み込ませるのではなく、「そもそも世界のつくり方自体を見直す」という視点をくれます。デザインを“モノを作る技術”としてではなく、「私たちの存在の仕方を形づくる営み」として捉え直すところが特徴で、読んでいると自分の行動や選択が何に根ざしているのかが少しずつ輪郭を持ち始めます。例えば、進歩や成長を当然視してきた価値観がどれだけ強く自分を縛っていたのかとか、未来を一直線に見ようとする癖そのものがどんな世界観に支えられているのか、といったあたりが静かに効いてきます。 また、この本が面白いのは、個人の意志力や努力で世界を変える、という話では決してないことです。むしろ、私たちは常に周囲との関係の中でつくられていく存在だという前提から出発していて、「流れに身を任せるだけでもなく、強引にねじ曲げるだけでもない関わり方」があり得ることを示してくれます。読み終わったあと、仕事の判断やプロジェクトの設計で“別の道筋”を感じ取れるようになるのは、この本ならではの余韻だと思います。 いまのやり方に限界を感じつつも、「じゃあ他にどうすればいいのか」が見えない人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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