
たまごの旅人 (実業之日本社文庫)
近藤 史恵
実業之日本社 / 2024-06-15
累計読者数5
平均ハイライト数 1.8件/人
推定読了時間 約3時間8分
star総合評価 34/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 50%
この本について
仕事でもプライベートでも、人との距離感に迷う瞬間ってありますよね。仲がいいほど、同じ気持ちで歩き続けられると思いたいのに、少しずつ考え方が変わっていくことに気づいて、なんとなく胸がざわつくあの感じ。私自身も、昔の友人との関係が「今の私」と微妙にズレ始めているのを認めたくないまま過ごした時期がありました。 『たまごの旅人』は、そのもやもやを無理に言葉にしないまま静かに受け止めてくれる物語です。添乗員として笑顔を仕事にしながらも、仲間との距離に悩む主人公たちの姿は、「誰かを喜ばせたい」という気持ちと「それでも同じ道を歩けない現実」の両方を抱えていて、読んでいて妙に心が落ち着きました。特に、四人の間を巡る“幸運のスーツケース”のエピソードは、形のないつながりが続いていくことの優しさを思い出させてくれます。そして、ヘルシンキやヴァンター空港、シェンゲン協定といった現地描写が、彼女たちの感情の揺れと旅の空気を自然に重ねてくれるのも心地いいところでした。 人との関係に「このままでいいのかな」と感じている人に、そっと効く一冊だと思います。
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出版社による紹介
念願かなって海外旅行の添乗員になった遥。風光明媚なアイスランド、スロベニア、食べ物がおいしいパリ、北京…… 異国の地でツアー参加客の特別な瞬間に寄り添い、ひとり奮闘しながら旅を続ける。 そんな仕事の醍醐味を知り始めたころ、思わぬ事態が訪れて――。 ままならない人生の転機や旅立ちを誠実な筆致で描く、ウェルメイドな連作短編集。 解説/藤田香織
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