
データ分析失敗事例集 失敗から学び、成功を手にする
尾花山 和哉 and 株式会社ホクソエム
共立出版 / 2023-08-30
この本について
データ分析の仕事をしていると、「これ、本当に意味あるのかな…」と途中で不安になる場面がけっこうあります。依頼側の期待が先に固まっていたり、そもそもデータが揃っていなかったり、課題が大きすぎてどこから手をつけていいか分からなかったり。自分の力不足なのか、プロジェクトの設計に問題があるのか、その境界があいまいなまま進んでしまうことも多いですよね。 この本がありがたいのは、そうした“よくあるつまずき”を感情論ではなく、実務のリアリティで整理してくれるところです。たとえば、難しすぎる課題に振り回されて分析者がビジネス的な意義を見失ってしまう流れや、すでに結論が決まっている案件で柔軟に目的をすり替えながら落としどころを探す視点など、現場にいると「あるある」と息をのみます。さらに、技術的には正しい結論でも、現場の人が実行できない状況を踏まえたうえで、なぜ“失敗は共有されにくいか”まで踏み込んでくれるのが実務者として救われるポイントでした。 読んでいて思ったのは、「うまくいかない原因を個人の努力不足にせず、プロジェクトの構造として見直す視点をもらえる本」という位置づけです。自分が悪いのではなく、プロセスのどこでほころびが生まれていたのかを丁寧に言語化してくれるので、次に同じ局面が来たときの立ち回りが少しだけ楽になります。 特に、分析とビジネスの間で板挟みになりがちな人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの57%が集中しています。
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