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さかさ星 (角川書店単行本)

さかさ星 (角川書店単行本)

貴志 祐介

KADOKAWA / 2024-10-02

累計読者数11
平均ハイライト数 5.1件/人
推定読了時間 約9時間55分
star総合評価 46/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 33%

この本について

仕事でも日常でも、物事の全体像がつかめなくて「自分は何を見落としているんだろう」と不安になることがあります。断片だけ拾っては余計に迷ってしまう、そんな感覚に心当たりがある人にとって、『さかさ星』はフィクションでありながら、視点の持ち方をそっと揺らしてくれる一冊でした。 この物語の人物たちは、みんな不完全なまま事件に向き合います。賀茂禮子が「神の目なんて持っていない」と言い切り、犬の嗅覚のように断片をつないでいく姿は、まさに僕らが日々やっていることと近いんですよね。過去の遺物や伝承が少しずつ意味を持ち始める場面を追っていると、「見えていないことがある前提で進むしかない」という腹の括り方が自然と染みてきます。また、先祖の因縁や祟りといった大きなテーマも、極端な決めつけではなく、人の感情や勘違いが積み重なった結果として描かれるので、歴史的な背景が急に生活の延長線に引き寄せられるような感覚がありました。 特に、家に眠る品々が語り始めるシーンは、物の持つ時間の深さを思い出させてくれます。骨灰磁器のティーカップや、飴を買う女の幽霊画、そして朱蛭丸の由来。どれも「ただの物語上の小物」ではなく、人の行動や記憶が宿っているものとして扱われるので、自分の身の回りにも同じような意味の層が潜んでいるんじゃないかと思えてくるんです。 なのでこれは、謎解きが好きな人だけじゃなく、「自分の目に映っている世界の裏側に、もう一枚の理由を感じたい人」に刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で起きた一家惨殺事件。死体はいずれも人間離れした凄惨な手口で破壊されており、屋敷には何かの儀式を行ったかのような痕跡が残されていた。福森家と親戚関係の中村亮太は、ある理由から霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたという。賀茂の話を信じきれない亮太だったが、呪物が巻き起こす超常的な事象を目にしたことで危機を感じ始める。さらに一家の生き残りの子供たちにも呪いの魔の手が……。一家を襲った真の呪物は? そして誰が何のために呪物を仕掛けたのか? 数百年続く「呪い」の恐怖を描く特級長編ホラー。
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