
新・半導体産業のすべて――AIを支える先端企業から日本メーカーの展望まで
菊地 正典
ダイヤモンド社 / 2025-01-09
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この本について
半導体のニュースを追っていると、用語や企業名だけがどんどん増えていって、結局「今どこが強くて、どこが遅れていて、何がボトルネックなのか」が霧の中のまま……そんな感覚になることがありませんか。僕もまさにその状態で、断片的な情報を拾っては混乱し、結局「全体像がつかめていないだけなのかもしれない」と思って手に取ったのがこの本でした。 読んでみて救われたのは、まず“現場で何が詰まっているのか”が具体的に描かれていたことです。日本メーカーがデファクト製品を持てなかった理由が、ソフトとハードの協調設計やEDAツールの扱いといった泥臭い部分にある、と書かれていて、技術論が単なる抽象論で終わらない。さらにEUV、高NA、レジスト、検査装置といった最先端プロセスが、実際にどの企業のどの技術で支えられているのかが丁寧につながるので、「どこがボトルネックなのか」を自分の頭でたどれるようになります。またTSMCやサムスン、SKハイニックスの動きが単なる勢いの話ではなく、装置価格、供給網、歩留まりといった現実的な事情に基づいて語られるのがありがたかったです。 業界を煽るような語りではなく、「現実はこうで、だから各社はこう動いている」という温度感なので、今の半導体産業を“地に足をつけて理解したい人”にはかなり刺さるはずです。断片的なニュースに振り回されがちな人ほど、視点が整理される一冊だと思います。
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