
半導体戦争――世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防
クリス・ミラー and 千葉 敏生
ダイヤモンド社 / 2023-02-16
この本について
仕事でテックの動向を追っていると、「結局どこがボトルネックなのか」「国同士の思惑ってどれくらい現実に影響するのか」といったモヤモヤがいつも残ります。ニュースを読んでも断片的だし、自分の判断軸が育っていない感じがするんですよね。僕も同じ状態で、この本に手を伸ばしました。 読んでみて効いたのは、まず“半導体は誰が握っているのか”が立体的に見えるようになったことです。TSMCの「大同盟」のくだりを読むと、単なる製造会社ではなく、設計・材料・装置メーカーを束ねるハブとしての存在感が実感できます。なぜ一社がそこまで影響力を持つのか、日々のニュースの裏側がようやく腑に落ちました。 もうひとつは、計算能力という資源がどれほど偏在しているかのスケール感です。ASMLの独占的な装置、生産拠点が一棟に集約される現実、設計ソフトの支配構造。石油みたいに「代替の買い先を探せばいい」という話ではないという、あの冷や汗が出るような感覚は、ビジネスの意思決定にもそのまま効きます。さらに、NVIDIAやQualcommの誕生のシーンは、技術の転換点って後から見ればわかりやすいのに、その瞬間は案外“勘”に近いものだと気づかされます。 表面的な業界知識よりも、「世界がなぜこう動くのか」を自分の頭で組み立てたい人に刺さる一冊だと思います。僕自身、判断の基準が一段深くなった感覚がありました。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
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