
ドミノ (角川文庫)
恩田 陸
東京創元社 / 2016-06-22
この本について
何かに挑戦しようとするとき、緊張で胸がざわついたり、自分の強さって何なのか分からなくなったりしませんか。新しいことを始めるときほど、普段より時間が長く感じて、余計に自信が揺らぐ。僕もよくそういう渦に巻き込まれます。 恩田陸の『ドミノ』を読んで感じたのは、その揺れそのものに意味があるということでした。たとえば「緊張するってことは、それが大事なことなんだ」という一言は、ただ励まされるというより、ああそうか、自分がビビっている理由は“本気だからか”と静かに納得できる視点をくれます。また、強さを「周りを見て、自分が何をすべきか決められること」とする祖父の言葉も、勢いより丁寧さのほうがよっぽど力になるんじゃないか、と日常の場面に置き換えて考えさせられました。 さらに、本の中では“オリジナル”とか“新しさ”にこだわる人物が出てきますが、それに対して「使い方や組み合わせ次第で、新しさは生まれる」という視点が示されます。これが妙に現実的で、何か新しいことを始めるとき、完璧なアイデアなんてなくていいんだと肩の力が抜けるんです。凡庸に思える自分の行動も、積み重なればちゃんと意味を持つのかもしれない、そんな気持ちになります。 どちらかと言えば、何かを始めるたびに足がすくんでしまう人、あるいは「強さ」の定義を見失っている人に届く物語です。大事件が起きる話ではありますが、読んでいると登場人物の小さな選択や感情の揺らぎが、自分の生活にも静かに重なってきます。焦って変わろうとするよりも、自分のペースで一歩進めばいいんだと思わせてくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要






