
宇宙飛行士・野口聡一の着陸哲学に学ぶ 50歳からはじめる定年前退職
野口 聡一
この本について
年齢を重ねるほど、「このままでいいのか」「環境を変えたいけれど、踏み出すのがこわい」という感覚が強くなることがあります。頭では動いたほうがいいと分かっているのに、現状維持のほうが安全に思えてしまうあの感じです。ぼくも何度もそこで足が止まりました。 この本が面白いのは、転職や定年前後の不安を“勢いで飛び越えろ”とは言わず、まず自分の評価軸を見直すところから始めようと語ってくれるところです。会社の物差しに合わせ続けて凝り固まった価値観をゆるめて、「自分はどう見られたいか」ではなく「自分はどうありたいか」を少しずつ取り戻していく。そのうえで、新しい集団に入るときも無理に馴染むより、自分を出しながらすり合わせていく姿勢が大事だ、と丁寧に示してくれます。職場づくりについても、組織に“理想の環境”を求める前に、良い質問を投げかけたり、チームが再フォーカスできるよう動いたりと、自分の側から変化を起こせる余地を教えてくれます。 港の中では安全だけど、そこに停まり続けるための船じゃない。この本は、その言葉を「無謀な挑戦」ではなく「自分の基準を取り戻す第一歩」として受け取れるように整えてくれる感じがします。 会社の評価から少し距離を置きたい人、これからの働き方を自分の言葉で組み立てたい人に静かに効いてくる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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