
組織と働き方の本質 迫る社会的要請に振り回されない視座 (日本経済新聞出版)
小笹芳央
日経BP / 2025-04-11
この本について
マネジメントをやっていると、「何を優先すればいいんだろう」と立ち止まる瞬間が続きます。分化を進めれば一体感が薄れ、統合を重視すればスピードが落ちる。短期に寄せれば誰かが疲れ、長期に寄せれば成果が危うい。自分だけが迷っている気がして、余計にしんどくなるんですよね。 この本がよかったのは、その葛藤そのものを前提として扱い、どう折り合いをつけるかの視点をくれるところでした。まず、組織とはそもそも「揺れ続けるもの」だと説明されるので、自分の判断がぶれているように感じるあの不安が少し落ち着きます。さらに、振り子を自分の手で意識的に動かすという捉え方が、日々の調整を“右往左往”ではなく“選択”として扱えるようになる。均衡しているチームにあえて不均衡を作るという発想も、現場の停滞感に向き合うときのヒントになりました。 もう一つしっくりきたのは、マネジメントを「会社のため」だけではなく、自分自身の“アイカンパニー”を育てる行為として見る視点です。キャリアを一点で描けなくても、今日の判断が自分の価値をどう育てるかで考えると、プレッシャーよりも納得感が残ります。 組織の重さと自分の不安の両方に振り回されている人に、静かに効いてくる本です。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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