
満足できない脳: 私たちが「もっと」を求める本当の理由
マイケル・イースター and 森内 薫
東洋経済新報社 / 2025-07-09
この本について
何かをやめたいのに、気づくとまた同じ行動を繰り返してしまうことってありませんか。スマホを開くつもりがないのに手が伸びるとか、もう見飽きたはずのアプリをついリロードしてしまうとか。自分の意思の弱さだと思いがちですが、この本を読んでいると、どうやらそれだけでは説明できないところがあるんだなと感じました。 読者の方が保存していた部分を見ると、「自分は本当に“足りない”から動いているのか? それとも“足りない気がするように仕組まれている脳”に動かされているのか?」という疑問に刺さっているように思います。特に、予測できない報酬にだけ反応してしまう癖や、ニアミスで何度も繰り返してしまう構造は、仕事でも日常でも心当たりしかありません。この本は、そのメカニズムを冷静に言語化してくれるので、「自分の欠点」ではなく「脳の仕様」として距離を置けるのがまず一つの効き目です。 もう一つは、「足る」をどう見つけるかという視点が現実的なところです。ただ我慢しろとか、欲望を断ち切れといった話ではなく、欠乏ループのどこに手を入れるとブレーキが利きやすいのかを示してくれる。機会を減らすのか、報酬の読めなさを断つのか、再現性を遅らせるのか。行動レベルで検討できるので、自分の生活に置き換えやすいんです。 「気づけば“もっと”を追いかけて疲れてしまう人」に向いている本だと思います。劇的な変化よりも、まずは自分の脳のクセを静かに理解したい人に合う一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
読書の順序
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