
「選択肢」の選択史 ニトロプラスのシナリオライターはノベルゲームをどう作ってきたか (星海社 e-SHINSHO)
下倉バイオ(ニトロプラス) and 株式会社ニトロプラス
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この本について
物語の分岐ものって好きなのに、いざ自分の仕事や日常に置き換えると「選択の意味って何なんだろう…」と急にわからなくなることがあります。分岐が多すぎると迷うし、逆に一本道だと自分の判断が無視されているような気もして、落ち着かない。僕自身、そのあたりのモヤモヤをずっと放置してきました。 この本を読んで面白かったのは、ノベルゲームの“選択”という極めて限定された仕組みを通して、物語の受け取り方がどう変わるのかをとても丁寧に説明してくれるところです。たとえば、プレイヤーのスキルに関係なく体験を誘導できるという視点は、普段のコミュニケーションでも「相手にどう受け取ってほしいか」を考えるヒントになりますし、意味のないように見える分岐が実は全体の“重要な分岐をわかりにくくする”ために存在しているという話は、選択肢の設計そのものへの見方を変えてくれます。さらに、ループ構造によって主人公とプレイヤーの情報量を揃えるという発想は、物語づくりに限らず、チームで何かを共有するときの視点にも応用できる感覚がありました。 物語の話をしているようでいて、自分の「選び方」や「迷い方」にも静かに効いてくる一冊です。創作をしている人はもちろん、選択に疲れがちな人にも刺さると思います。
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