
数学者に「終活」という解はない (講談社+α新書)
秋山仁
講談社 / 2025-10-09
この本について
年齢を重ねるほど、「このまま惰性で生きてしまうんじゃないか」とか、「自分はただ“存在”してるだけなんじゃないか」と不安になることがあります。周りと比べて焦ったり、効率ばかり気にして行動が小さくなったり、やりたいことがあっても遅い気がして手が出ない。僕自身、40代の手前あたりからそういうモヤモヤが増えてきました。 この本の面白いところは、「終活」という言葉から連想する湿っぽさがまったくなくて、むしろ“どう生きるか”に徹底して向き合っているところです。読者が保存していた抜粋を眺めていると、刺さっているポイントはだいたい共通していて、例えば「年齢ではなく好奇心が人を若くする」という視点。あるいは「TRYして失敗したほうが後悔が少ない」という行動の基準。そして「自分の愛したものをちゃんと愛して生きる」という、キューバの老ミュージシャンの話に象徴されるような在り方。どれも“努力論”ではなく、日常の選択を少しだけ変えると景色が違って見えるような話ばかりです。 個人的に、著者が50代で研究分野を切り替え、60代になって評価され始めたというエピソードはかなり勇気をもらいました。遅いとか関係なく、好奇心と執着心さえあれば、人はちゃんと伸びていく。そういうリアルな実例を聞くと、明日ちょっと新しいことを試してみようかな、という気持ちになります。 「最近、存在してるだけになってる気がする」「年齢を理由に身動きが取れなくなってる」という人には、とても静かに効く本だと思います。僕と同じく、人生の方向性に時々迷ってしまう人にこそ読んでほしい一冊です。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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