
ストーリーテリングの科学
ウィル・ストー and 府川由美恵
この本について
「自分の伝えたいことが、なぜか人に届かない」とか、「話しているうちに論点がズレてしまう」とか、そんな小さな違和感って日常でよくありますよね。僕も仕事で企画を説明するときに、内容は間違ってないはずなのに、相手の反応が薄い…という場面が何度もありました。 この本を読んで気づいたのは、伝わらない理由が“話し方の技術”よりもっと根本的なところ、つまり「人間の脳がどう物語を処理するのか」という仕組みにあるという点でした。脳は世界を因果関係の物語として理解しようとするし、変化やギャップに注意を向けるようできている。この、いわば“脳側の都合”を踏まえていないと、どれだけ情報を丁寧に並べてもスッと入っていかないんだなと実感します。 特に、抜粋にもある「好奇心が最大になるのは、答えが少し見えてきた気がするが確信は持てないとき」という部分は、実務でもすごく使える視点でした。あと、優れた物語が“欠点のある人間”に焦点を当てているという話も、プレゼンや企画書で「完璧な案」を示そうとして空回りしていた自分には刺さりました。人は出来事より“人間”に引きつけられるんですよね。 物語を創作している人だけでなく、「説明が多くなりがち」「説得の場面が苦手」という人にも静かに効いてくる本です。人の注意や感情がどう動くのか、その仕組みごと理解したい人に向いています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの48%が集中しています。
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