
この本について
チームを動かす側にいると、「戦略を考えたはずなのに、現場がついてこない」「会議で共有したつもりなのに、解釈がバラバラ」という小さなつまずきが積み重なることがあります。自分の伝え方が悪いのか、そもそもの方向が合っていないのか。そんなモヤモヤを抱えたまま走り続けてしまう瞬間、けっこうありますよね。 この本を読んで印象的だったのは、戦略とは“正しい答えをつくる作業”ではなく、“組織の力として立ち上がる状態をつくること”だと捉えている点でした。たとえば、できなかったことを「自分には向いてない」ではなく「まだ力を発揮できていないだけ」と見る「Power of Yet」の考え方は、部下の育成だけじゃなく、自分自身の判断の振り返りにも効いてきます。また、戦略を現場に落とすときに重要なのが、「決めて伝える」ではなく「一緒につくる」プロセスだという指摘。やらされ感のままでは行動が増えない、という当たり前の事実を、現場の具体的な構造として説明してくれます。 さらに、どれだけ立派な戦略でも、評価制度や会議設計が旧来のままなら人は合理的に動かない、という話もかなり現実的です。気合いや意志ではなく、組織という仕組みそのものを整合させること。これは耳が痛いけれど、避けて通れないポイントでした。 自分のチームをどう“回す”かに悩む人、特に「戦略と現場のズレに疲れてきたリーダー」には、じわっと効く内容だと思います。
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