
戦略参謀
稲田 将人
ダイヤモンド社 / 2017-11
この本について
仕事で企画をつくるとき、方向性は合っているはずなのに手応えが弱いまま時間だけが過ぎること、ありませんか。自分でも「何がズレているんだろう」と思いながら、会議では説明がぼんやりしてしまう。組織の動き方もどこかちぐはぐで、気づけば場当たり的な判断になっている。僕もずっとそのあたりのモヤモヤを抱え続けていました。 『戦略参謀』が効いたのは、戦略や企画を“かっこよく語る技術”ではなく、現場で本当に必要な「前提を押さえ、意味合いを抽出し、実行できる形に落とす」プロセスを淡々と描いてくれるところです。たとえば、現状把握の前にまず偏りの少ない意見を集めることや、因果と相関を混同しないこと。組織をつくるときに、役割の定義が曖昧なまま走り出す危うさ。こういう“当たり前だけど実践されにくい部分”を一つひとつ言語化してくれるので、自分の仕事の癖がそのまま浮かび上がってきます。 もう一つ刺さったのは、「自分たちでつくった戦略でないと実行で踏ん張れない」という指摘です。外部資料の寄せ集めではなく、腹に落ちるストーリーをどう積み上げるか。そのための思考の順番が丁寧に示されていて、読んでいると自然と自分のプロジェクトに当てはめて考えてしまう。地味だけれど、こういう積み上げが最終的に組織を動かす“しくみ”になるんだと腑に落ちました。 企画や戦略に携わっているのに、どこか自信が持てないまま日々を回している人には、特に刺さると思います。抽象論より、現場で迷っている手の温度に近い本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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