
経営参謀
稲田 将人
日経BP / 2020-06-03
この本について
仕事で施策を考えるたびに、「これって本当に正しい手なのか」「そもそも何が問題なのか、言語化できていない…」と立ち止まることが増えてきました。思いつきで打ち手を重ねるほど、自分がどこに向かっているのか見えなくなっていく感じ、心当たりがある人は多いと思います。 『経営参謀』が面白いのは、そうしたモヤモヤに対して、派手な“答え”をくれる本ではなく、問題を見る角度そのものを変えてくれるところです。低迷している時ほど「なぜ低迷しているのか」が分かっていない、だからこそ前提条件を丁寧に疑う必要がある、という指摘はかなり刺さりました。PDCA以前に、そもそもPになっていない状態で走り出してしまう危うさも、現場のあるあるとして実感があります。また、打ち手そのものよりも「精度」が差を生むという話は、施策がうまくいかなかった時の振り返りの仕方まで変えてくれました。 さらに、この本は戦略論を魔法の道具として扱わず、「戦略はただの精度の高い初期仮説」にすぎないと繰り返すので、過度な期待や思い込みを自然と手放せます。市場調査の役割も、解決策ではなく“与件”を拾いにいく行為として描かれていて、地に足のついた判断がしやすくなる感覚があります。 施策が場当たり的になりがちな人、問題の構造をうまく言葉にできずに手が止まる人に、とても向いている本です。自分の考え方に筋道を通したい時にそっと効いてくれるタイプの一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの39%が集中しています。
読書の順序
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