
戦術と指揮 命令の与え方・集団の動かし方 (PHP文庫)
松村劭
PHP研究所 / 2006-03-01
この本について
仕事でチームを動かすとき、こちらの意図がうまく伝わらなかったり、状況が変わった瞬間に判断を迷ったりすることが、僕は今でもよくあります。指示する立場なのに、自分の理解が一番追いついていない気がしてしまう。そんなときに読み返したのが「戦術と指揮」。戦争という極限の状況を扱っている本ですが、意外なほど日常の判断にそのまま置き換えられる部分が多いです。 たとえば、「部下が状況に合わない命令を修正していい」という考え方は、現場のズレをどう埋めるか悩んでいる人にはかなり刺さるはずです。命令は一方通行なのに、実行する側は自発性を失うと動けなくなるという、あの矛盾をどう扱うか。本書はそこを感情論ではなく、構造として説明してくれます。また、「最初に攻撃すべき敵をどう選ぶか」という話は、仕事で何から手をつけるべきか分からなくなったときの基準づくりにそのまま応用できました。危険度・近さ・容易さ、この三つで考えるだけで、優先順位の迷いが減ります。さらに、「予備は遊兵ではない」という一節は、リソースの持ち方を考え直すきっかけになりました。あの“一滴”を用意できているかどうかで、終盤の伸び方が変わるのだと実感しています。 戦史というより、状況判断やマネジメントの土台を見直したい人に向いている一冊です。仕事で「次の一手」が曖昧になりがちなとき、極限の現場で磨かれた考え方に助けられる瞬間があると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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