
リーダーは「戦略」よりも「戦術」を鍛えなさい
加来耕三
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2024-02-02
この本について
仕事で「方針は立てたのに、現場でうまく動けない」とか「チームに説明したつもりなのに伝わっていない」とか、そういう小さなつまずきが続くことってありますよね。僕も戦略を整えることばかりに意識が向いて、目の前の一手をどう打つかが抜け落ちてしまう時期が長かったです。 この本を読んで救われたのは、歴史上の人物たちが“戦術”という現場の技術をどれだけ丁寧に積んでいたかが、驚くほど具体的に描かれていたことでした。イチローのメンタルを揺さぶる野村監督のように、状況に合わせて仕掛け方を変える柔らかさ。家康があえて部下に議論させ、自分の案を押しつけずに納得感をつくるあの姿勢。宗茂のように、とにかく現場に足を運んで情報の粒度を上げる習慣。それらを読むと、戦術って“センス”ではなく、日常の動作として鍛えられるものなんだと実感します。 特に、五通りの作戦と代案を重ねていく「5×4×3×2×1」の考え方は、仕事の意思決定にそのまま持ち込めます。会議前に選択肢を増やしておくだけで、不測の事態でも慌てずにいられる。逆に、新しい施策をチームに説明するときは、信長のように過剰なくらい丁寧に伝えた方が結果的に動きが早くなる。そんな“戦術レベルの改善”が仕事の詰まりをほぐしてくれました。 戦略よりも、今日の一手に悩む人。そんな人ほど、この本の具体例がじわっと効いてくると思います。
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