
のぼうの城 上 (小学館文庫)
和田竜
小学館 / 2010-10-06
累計読者数5
平均ハイライト数 6.2件/人
推定読了時間 約2時間29分
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 40%
この本について
仕事でも人間関係でも、「正しさより損得が優先されてしまう感じ」にしんどさを覚えることがあります。理屈では割り切れるはずなのに、どうしても腑に落ちない。自分だけが場の空気に馴染めていないような気がして、黙って飲み込むしかない…そんなときに『のぼうの城』の抜粋がやたら刺さるのはよくわかります。 長親が言う「隠せば噂は広がる」「武ある者が武なき者を足蹴にし…これが人の世か。ならばわしはいやじゃ」という言葉は、戦国の話なのに現代の職場にも普通に転がっている光景と重なります。力のある側の都合で物事が決まっていく流れに、ただ従うしかないときの息苦しさ。それに対して長親は、立場も戦力も圧倒的に不利なのに、妙にまっすぐで、変に飾らず、人としての筋だけは手放さない。そこが読んでいて救いになるんですよね。 この本が効くのは、勇ましい言葉に背中を押されるからではなく、「こんなふうに迷いながらでも、こういう選び方ができるんだ」と静かに示してくれるところです。噂の扱い方や、家臣や百姓との向き合い方など、彼の決断は戦術というより生活の延長線にある人間観から生まれていて、そこが妙に現実的で、読んだあとに自分の判断も少し整う感じがします。 なので、響くのは「損得より、自分が納得できる選び方をしたい人」。戦国小説なのに肩の力が抜けて読めて、自分の小さな行動の基準を見直したくなる作品でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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出版社による紹介
2012年11月2日(金)公開の映画化原作!2009年本屋大賞2位、 第139回(2008年上半期)直木賞ノミネートの戦国エンターテインメント大作! 戦国末期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉の命を受け、石田三成は総大将として2万の天下群を率い、小田原の支城・忍城(おしじょう)を包囲する。 忍城の軍勢はわずか500人、そして城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。 従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。 新しい英傑像を提示した、大ベストセラーの戦国エンターテインメント小説! 映画は、狂言界の至宝・野村萬斎による9年ぶりの主演で、2012年11月2日(金)公開。 ヒロイン・甲斐姫を榮倉奈々が演じる。
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