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鼻

芥川 竜之介

千歳出版

累計読者数7
平均ハイライト数 4.1件/人
推定読了時間 約1時間5分
star総合評価 48/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 83%

この本について

人と関わっていると、相手の不調には同情できるのに、いざその人が立ち直ると、なぜか胸の奥がざらつく時があります。自分が嫌な人間になったみたいで、余計にモヤモヤするやつです。理屈では説明しづらい感情ほど、後からじわじわ効いてきますよね。 芥川龍之介の「鼻」を読むと、そのモヤモヤに名前がつく感覚があります。人の不幸には寄り添えるのに、回復にはどこか物足りなさを感じてしまう――そんな、誰もが持つ“見たくない感情”を、芥川は淡々と描き切ります。内供という人物が、長年のコンプレックスから解放された瞬間に、周囲の微妙な敵意のような空気を察してしまう場面は、妙に現代的で、読んでいて胸の奥がひやっとしました。自分の心の動きを正直に認められたときの、あの少し苦いけれど前に進める感じがこの作品にはあります。 他人との距離感に疲れた時や、誰かへの感情がきれいに説明できずに戸惑っている時、この短篇はちょうどいい鏡になります。自分が弱いからこう思うのではなく、人間誰しも同じ矛盾を抱えているという当たり前の事実に、静かに戻してくれる作品です。 人間関係に「なんでこんな気持ちになるんだろう」と悩む人に刺さりやすい一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

児童文学からキリシタン物、王朝物まで数多くの名作を遺した日本文学を代表する文豪・芥川龍之介。代表作『羅生門』『鼻』ほか全6編を収録。 目次 羅生門 鼻 芋粥 運 袈裟と盛遠 道祖問答
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