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車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

ヘッセ and 松永 美穂

累計読者数18
平均ハイライト数 22.2件/人
推定読了時間 約6時間10分
star総合評価 66/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 38%

この本について

勉強でも仕事でも、周りの期待に押されて「気づけば自分の感情がどこかへ行ってしまったな」と感じるときがあります。昔は好きだったことに胸が動いていたのに、今は目の前のタスクをこなすだけで精一杯…そんな感覚、けっこう共有されている気がします。 『車輪の下で』を読んで刺さるのは、ただ才能ある少年が追い込まれていく話だからではなく、「自分の中にあったはずの自由さや野性味が、いつの間にか遠ざかってしまう瞬間」が、ものすごく生々しく描かれているところです。読者が保存している抜粋の多くが、自意識の痛みや、何かを奪われるような勉強の日々、誇りと孤独の入り混じる感情に向いているのも、そのあたりが理由なんだと思います。読みながら、自分がどんな期待に乗っかり、どんな喜びを手放してきたのかをふと振り返ることになります。 この本が効いてくるのは、たとえば努力が「前に進んでいるようで、本当はどこにも届いていない気がする」とき。あるいは、成果が出ても素直に喜べず、むしろ自分を見張るもう一人の自分が増えていくとき。そんな状態に、小さな違和感のような形で寄り添ってくれます。解決策を押しつけるわけではなく、ハンスの揺れをたどることで、自分の中の軸がどこでずれていたのかが少し見えやすくなる感覚があります。 こんな人に刺さると思います。昔好きだったことが今は重荷のように感じてしまっている人。自分を追い込んでいるのは本当に外側なのか、それとも内側なのか——その問いを一緒に眺めたいときに、そっと開く一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

周囲の期待を一身に背負い猛勉強の末、神学校に合格したハンス。しかし厳しい学校生活になじめず、学業からも落ちこぼれ、故郷で機械工として新たな人生を始める...。地方出身の一人の優等生が、思春期の孤独と苦しみの果てに破滅へと至る姿を描いたヘッセの自伝的物語。
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