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サクラ咲く (光文社文庫)

サクラ咲く (光文社文庫)

辻村 深月

光文社 / 2014-03

累計読者数4
平均ハイライト数 2件/人
star総合評価 28/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

学校でも職場でも、「自分は主役じゃない側だな」とふと感じることがあります。誰かには当たり前にできることが、自分にはなぜか遠い。それをうまく言葉にできないまま、どこか置いていかれたような気がしてしまう。そんなモヤモヤを抱えたまま大人になった人は、きっと少なくないと思います。 『サクラ咲く』の抜粋を読むと、読者が反応しているのは“彼らの世界に自分は入っていない”という痛みを、主人公がまっすぐ認めているところなんですよね。頑張れば乗り越えられる、みたいな前向きな話ではなく、「そう思ってしまう自分」をまず受け止めてくれる感じがある。本書はそのうえで、ものづくりが報われるかどうかは他人の物差しで決まるわけじゃない、という視点を静かに置いてくれます。自分の選んだ道の意味を、自分で決めていいんだと気づかせてくれる瞬間がいくつもあるんです。 もうひとつ、この物語が優しいのは、“親や周囲に理解されない苦さ”を無理に解消しようとしないところです。わからない人には一生わからない。でも、その距離感ごと背負って進む主人公の姿が、読み手の過去と今に少しずつ触れてくる。どこかで止まっていた気持ちに、ゆっくり呼吸を戻すような読書体験になります。 こんな人に刺さると思います。自分がいつも「輪の外側」にいるような感覚を、誰にも言えずにしまってきた人へ。

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開始終了

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを?やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む三編の傑作集。

目次

約束の場所、約束の時間 サクラ咲く 世界で一番美しい宝石
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