
きまぐれロボット (角川文庫)
星 新一
KADOKAWA / 1971
累計読者数7
平均ハイライト数 3.1件/人
推定読了時間 約1時間42分
star総合評価 35/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
最近、効率とか生産性ばかり気にして動いていると、「ほんとにこれでいいのかな」と変な疲れ方をすることがあります。完璧さを追いかけているはずが、むしろ自分の感覚が鈍くなっていくような、あのモヤっとした感じです。そんなときに星新一の『きまぐれロボット』を読むと、肩の力が抜けるというか、少し遠くから自分の生活を眺め直せる余白が出てきます。 たとえば、完璧なロボットと暮らすと人間がだめになる、という話。便利さが行きすぎると、むしろ人間の側がぼけていくという感覚は、今の生活にもかなりそのまま響きます。また、悪人がほんのり紫色に見える目薬のエピソードのように、「世界はもっと単純に線引きできるはず」という期待をそっと裏切ってくれる場面も多いです。読みながら、むずかしい議論よりも、小さな気づきのほうが生活を変えるんだよなと実感します。そして、何十年も砂漠で光り続ける銀色のタマゴの話のように、時間のスケールをいきなり広げられる瞬間があって、いま抱えている悩みが少しだけ相対化されます。 どれも短い話なのに、読んでいる側の視点がちょっとずつずらされていく感じが心地よいです。答えを押しつけるわけではなく、でも読み終わると、自分の考え方が少し変わっている。忙しいけれど思考の余白だけは失いたくない人に、静かに効いてくる一冊だと思います。
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出版社による紹介
お金持ちのエヌ氏は、博士が最も優秀と自慢するロボットを買入れた。オールマイティのロボットだが、時々あばれたり逃げたりする。ひどいロボットを買わされたと怒ったエヌ氏は博士に文句を言ったが……。ショート・ショートでは第一級の作者が綴る、大人と子供のための童話。表題作他35編を収録。
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