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声の網 (角川文庫)

声の網 (角川文庫)

星 新一

累計読者数9
平均ハイライト数 9.8件/人
推定読了時間 約5時間24分
star総合評価 60/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 70%

この本について

日々、情報の波に巻き込まれていると、何をどこまで受け取ればいいのか、自分でもよく分からなくなるときがあります。周りの声ばかり大きくて、こちらの思考が追いつかない感じ。話す量より聞く量のほうが圧倒的に増えてしまって、妙に疲れるあの感覚に覚えがある人は多いと思います。 星新一の『声の網』は、まさにその“情報に振り回される人間”を扱った物語です。抜粋にもあった「耳に入ることの十分の一も話せない」という一文は、現代にもそのまま刺さります。情報がコンスタントに押し寄せ、浅薄さや羨望が増幅し、正体の見えない不安にじわじわ包まれていく。その流れを物語として距離を置いて眺めることで、自分の中のモヤモヤの輪郭が少しはっきりします。 さらに、クラインの壺のように内外の境界が曖昧になっていく描写や、登場人物が“なんとなく流されてしまう”瞬間が続くことで、気づかないうちに自分も同じことをしているかもしれないと考えさせられます。派手な事件が起きるというより、気配や違和感がじわっと広がっていく物語なので、読み終わったあとに日常の情報との距離を少し調整したくなるはずです。 こんな人に刺さると思います。情報に触れすぎて、気づけば自分の思考が薄まっているような感覚を持っている人。大げさな解決策は出てきませんが、どこで自分が立ち止まるべきかを考えるきっかけにはなります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

電話に聞けば、完璧な商品説明にセールストーク、お金の払い込みに秘密の相談、ジュークボックスに診療サービス、なんでもできる。便利な便利な電話網。ある日、メロン・マンション一階の民芸品店に電話があった。「お知らせする。まもなく、そちらの店に強盗が入る...」そしてそのとおりに、強盗は訪れた!12の物語で明かされる電話の秘密とは。
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