
競争戦略の謎を解く
ブルース グリーンウォルド, ジャッド カーン, and 辻谷 一美
ダイヤモンド社 / 2012-07-26
この本について
仕事で「戦略を考えているつもりなのに、結局は効率化の話に落ち着いてしまう」という感覚、けっこうあると思います。私もそうで、資料を作っていてふと「これ、他社も同じことやるよな…」と冷めてしまう瞬間がありました。 この本を読んで一番救われたのは、戦略と戦術をきれいに切り分けてくれたことでした。自社の内側だけを磨くのは戦術で、競合の反応を前提に意思決定するのが戦略だと整理されると、自分が今どこで迷っているのかがはっきりしてきます。 特に刺さったのは、「参入障壁があるかどうかを先に見る」という潔い姿勢です。差別化とかブランドとか、つい“効きそう”な概念に寄りかかりがちですが、利益が守られる本当の理由はそこではない。市場の構造が守ってくれるのかどうか。ここを外すと、どれだけ頑張っても疲弊戦になるだけだという感覚が、実務のあの“報われなさ”ときれいに接続します。 もうひとつは、競争優位が意外なほど「ローカル」に宿るという視点です。グローバルだのスケールだのと大きい話になりがちな中で、実際に勝てるのは地理やカテゴリをぎゅっと絞った領域。そこで支配力を作れるかどうかが勝負になる。自分の事業をどこで戦わせるべきか、考え直すきっかけになります。 戦略の議論がふわっとしがちで、何をよりどころに判断すればいいのか迷っている人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの61%が集中しています。
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