
人生論ノート(新潮文庫)
三木清
よはく舎 / 20240720
累計読者数5
平均ハイライト数 8.6件/人
star総合評価 54/100
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この本について
最近、何をやっても「これって自分にとって何の意味があるんだろう」と立ち止まる瞬間が増えました。仕事の成果だけを追っていると、途中のプロセスや、自分の中で静かに動いている気持ちを見落としてしまう感じがあって。しかも幸福とか自由について考えると、どこか気恥ずかしいというか、不謹慎にすら思えてしまうところもあります。 三木清の『人生論ノート』は、そのモヤモヤを真正面から扱ってくれる本でした。たとえば「旅は観想である」という話は、結果ばかり気にしていた自分に、途中を見る余裕を取り戻す感覚をくれました。幸福についての章も、きれいごとではなく、考える気力すら失われている現代の空気を前提に話が進むので、自分の弱さをそのまま持ち込んで読めます。また「人生は仮説を証明する実験」という視点は、生きる意味をひとつに決めつけなくていいと思わせてくれて、かなり気が楽になりました。 強いメッセージを求める人よりも、今の生活のままではどこか説明しきれない違和感が残る人に向いている本です。大きく変わるというより、静かに視点が少しずれる。その小さな変化を受け取れる人には、とても深く刺さると思います。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの65%が集中しています。
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出版社による紹介
「孤独であるとき、我々は物から滅ぼされることはない。」孤独を肯定した哲学者、三木清のベストセラーであり、人生を20の項目から見つめる思想の論稿集を、初版の「創元社選書」版を底本に刊行する。
本書には「孤独について」という項も含め、多数「孤独」という言葉が使われており、人生において孤独がいかに鍵となるものであるかを知ることができる。
「近頃私は死というものをそんなに恐ろしく思わなくなった」と始まる「死について」は、1937年、三木が40歳の時に発表。1941年8月に単行本『人生論ノート』として創元社から刊行、難解さも備わる書籍だが9月にはすでに3刷となるほど当時から広く受け入れられていた。同年12月に真珠湾攻撃で太平洋戦争がはじまり、1945年8月にポツダム宣言が受諾されたその後の9月26日に三木は拘禁されたまま獄死させられた。
ある時点の作品を、その後の著者の人生から遡及的に読むべきではないかもしれないが、世界中で戦争・紛争が起きている今の私たちが、三木の人生を知りながらこの本を読むことは避けられず、冒涜的とまでは言えないだろう。
「孤独が恐ろしいのは、孤独そのもののためでなく、むしろ孤独の条件によってである。」
私たちは、どのように人生と、孤独と、他者と向き合うべきか。
孤独の哲学を、今学ぶ。
企画「戦争と人間、孤独」集 全3冊
こんにちは世界。
私たちはひとりで生まれてひとりで死ぬ。
ひとりは寂しい。
それでも私は孤独を肯定する。
一、坂口安吾『青鬼の褌を洗う女』
二、三木 清『人生論ノート』
三、小林えみ『孤独について』
読んだ内容を、もう忘れない。
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