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人生論ノート

人生論ノート

三木 清

よはく舎 / 20240720

累計読者数3
平均ハイライト数 17.3件/人
star総合評価 45/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

最近、ふと「自分は何を基準に動いているんだろう」と分からなくなることがあります。忙しくても暇でも、理由のない焦りがつきまとう。幸福について真面目に考えると逆に落ち込む気がして、つい後回しにしてしまう。でも放っておくと、行動の動機までぼやけていくような不安が残ります。 三木清の『人生論ノート』は、いまの自分のこの感覚をかなり正面から扱ってくれます。現代人が幸福について考えられなくなっているという指摘は、決して説教ではなく、「そういう時代に生きているだけなんだ」という少し冷静な視点をくれるものです。健康も幸福も、本来は自覚しない状態が自然なのに、私たちはいつも“回復期”のように自分を観察しすぎてしまっている。そう気づくと、無理に前向きにならずとも、いまの自分を過度に問題扱いしなくていい気がしてきます。 さらに印象的なのは、死や伝統の話が“重さ”ではなく“距離感の調整”として書かれているところです。執着するものを持つことが死に対する準備になるという考え方も、抽象的な救いではなく、日々の仕事や人との関係に静かに影響してくる感じがあります。自分がなぜ働くのか、なぜ選ぶのか、その根っこを少しだけ言語化できるようになる本でした。 考えすぎてしまう人、でもそこから抜け出そうと無理に明るい方向へ振り切れない人に、ちょうどいい距離で効いてくる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「孤独であるとき、我々は物から滅ぼされることはない。」孤独を肯定した哲学者、三木清のベストセラーであり、人生を20の項目から見つめる思想の論稿集を、初版の「創元社選書」版を底本に刊行する。 本書には「孤独について」という項も含め、多数「孤独」という言葉が使われており、人生において孤独がいかに鍵となるものであるかを知ることができる。 「近頃私は死というものをそんなに恐ろしく思わなくなった」と始まる「死について」は、1937年、三木が40歳の時に発表。1941年8月に単行本『人生論ノート』として創元社から刊行、難解さも備わる書籍だが9月にはすでに3刷となるほど当時から広く受け入れられていた。同年12月に真珠湾攻撃で太平洋戦争がはじまり、1945年8月にポツダム宣言が受諾されたその後の9月26日に三木は拘禁されたまま獄死させられた。 ある時点の作品を、その後の著者の人生から遡及的に読むべきではないかもしれないが、世界中で戦争・紛争が起きている今の私たちが、三木の人生を知りながらこの本を読むことは避けられず、冒涜的とまでは言えないだろう。 「孤独が恐ろしいのは、孤独そのもののためでなく、むしろ孤独の条件によってである。」 私たちは、どのように人生と、孤独と、他者と向き合うべきか。 孤独の哲学を、今学ぶ。 企画「戦争と人間、孤独」集 全3冊 こんにちは世界。 私たちはひとりで生まれてひとりで死ぬ。 ひとりは寂しい。 それでも私は孤独を肯定する。 一、坂口安吾『青鬼の褌を洗う女』 二、三木 清『人生論ノート』 三、小林えみ『孤独について』
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